アスペルガー症候群②‼️
今回は…
基本的な接し方についてです。。
アスペルガー症候群・ASDの子どもは独特の捉え方をします。
特性を理解することでその行動の理由が分かり対策ができるようになります。
接し方で大切なことは…
「抽象的な要素をなくし具体的に伝えること」
「こちらの考えや意図・感情なども一つひとつ表すこと」
…です。
基本的な対応に以下があります。
■書いて伝える
耳で聞くより目で見るほうが理解しやすい場合が多いです。
説明するときは絵や図に書きながら説明したり、
ふせんを用いるなどの工夫があります。
〈例〉
・「家に帰ったら①靴を脱ぐ、②手を洗う、③うがいする」など…紙に書きながら説明する
・玄関に「靴を脱ぐ」とふせんを貼る
■具体的に教える
チェックリスト
手順表
スケジュール
絵などを用意すると伝わりやすくなります。
〈例〉
・リュックサックに持ち物を入れる際…
持ち物チェックリストやリュックサックに入れる順番の表も用意する
■見通しを伝える
順番や終わりがわかると安心でき、
予告しておくことでパニックを起こしにくくなります。
〈例〉
・遠足の予定表のように…何時に何があり何時に終了するかを伝える
■感情を言葉で表す
感情を伝える際は言葉・表情カードなどで表すと人の感情を理解する助けになります。
〈例〉
・「ありがとう」と言われたときは嬉しい表情のカードを見せ…
「ありがとうと言われると嬉しい」ことを表す
また年齢によって特に気をつけたいことが変わってくるため、
年代別の接し方の例をご紹介します。
<幼児期(3歳~5歳)の子どもに気をつけたいこと>
幼児期はこだわりが強く表れます。
また本人がそれをうまく言葉にできないため、
大人はわがままに感じてしまうこともあります。
こだわりが強いのは特性の一つです。
無理にやめさせようとすると逆効果になるときもあるため、
気持ちの切り替えには工夫が必要です。
〈例〉
・タイマーで時間を区切る
・事前に何回か説明して納得を深める
・「○○の後にまたできるよ」など見通しを伝える
・視覚的なスケジュールなどで伝える
など…
また、
こだわりは不安があると強くなるため、
不安の原因をやわらげてあげることも一つです。
<小学生の子どもに気をつけたいこと>
小学生になると自己主張が増えます。
それ自体は健全な成長と言えますが、
アスペルガー症候群・ASDの子どもの場合、
言い方が攻撃的・直接的になることがあります。
しかしわざとではありません。
以下を意識しながら冷静に話すことが大切です。
・短い文章で端的に伝える
・「ダメ」などの否定的な言葉は使わず…
「こうすればいいよ」と肯定的な表現に置き換える
・皮肉やほのめかしは使わずそのまま受け取ってもいい言い方をする
・頑張っているところやうまくいっているところを褒める
<中学生・高校生の子どもに気をつけたいこと>
中学生・高校生になると、
人間関係が複雑になっていきます。
特にアスペルガー症候群・ASDの子どもは、
言葉をそのまま受け取ります。
悪意や嘘に気づけないまま、
困った状態にならないよう意識することが大切です。
〈例〉
・「これはいいこと」と誘われて悪いことをしてしまう
・「お金を無くして困っている」と言われてお金を渡してしまう
・「誰にも言うなよ」と言われて生真面目に守ろうとしてしまう
反抗期であったり、
不登校など学校への行き渋りがみられることもありますが、
悩みを聞くことで落ち着く場合もあります。
「味方だよ」「困っていたら助けるよ」という姿勢が重要です。
<悩みを聞くときに大切なこと>
・静かな部屋で一対一で聞く
・書くものを用意して確認・整理しながら聞く
・決めつけをしない
・「何が言いたいの?」など命令調の質問をしない
・ときには親以外の知り合いやカウンセラーに相談相手を頼む
<女の子特有の特徴・気をつけたいこと>
女の子は10~12歳前後になってから、
周囲とのズレを感じ始める子も少なくありません。
ガールズトークがうまくできないことや、
身体に変化が出始めることで、
ひんぱんに体調不良を訴えることもあります。
■生活のリズムを整える
夕食・テレビ・入浴・勉強など、
時間を決めて毎日同じ生活を過ごせるようにサポートします。
いきなりが難しければ、
決めた時間の3時間ごとに飲み物を飲んで休憩する…なども一つです。
■体の成長について教える
女の子は10歳を過ぎると、
月経などの身体の変化が起こり始めます。
パソコンや本を使いながら、
説明していくと安心につながります。
<<まとめ>>
アスペルガー症候群とは…発達障害の一つです。
基本的な特性として…こだわりが強い、
コミュニケーションや社会的やりとりが苦手…といった特性があります。
2013年以降は…
「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)」
…という呼び方に統一されました。
アスペルガー症候群・ASDには…
①社会的なやりとりの障害、
②コミュニケーションの障害、
③こだわり行動
…といった3つの基本的特性があります。
そのため接し方にも、
幼児期・小学生・中学生・高校生といった年代ごと、
女の子特有の特徴などに対し意識が必要なポイントがあります。
子どもがアスペルガー症候群・ASDかもしれない、
または診断が既についていて、
何かに困っているときは、
専門機関の相談窓口や第三者に頼ることも一つです。。。
ブログ | 2021.11.20